東アジアに位置する中国(中華人民共和国)には、チベット「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」、「廬山国立公園」など紀元前から19世紀まで隆盛を誇った中国王朝の史跡が点在する王宮跡、宗教建造物、独特な版築建造物が世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。
チベット自治区のラサ市北西部の山上に位置するポタラ宮は、7世紀のチベット国王ソンチェン・ガンボが山の斜面を利用しながら数十年の歳月をかけて築いた宮殿で神の聖地を意味します。
建築面積13万㎡の建造物の中に、部屋数が11000とも2000とも言われる宮殿は、紅宮と白宮に区別され、歴代ダライ・ラマの宮殿として使われ、宮殿内部の部屋には、幾多の仏像や膨大な仏典が収められ、宮殿の柱や梁には各種の彫刻が施されています。
周辺は、樹木が茂るラマ教の古寺、花が咲き乱れる歴代ダライ・ラマの離宮などで形成されています。
廬山(ろざん)は、中国江西省九江市の南、最高峰1,474mの大漢陽峰を中心に五老峰、香炉峰、九奇峰などの峰々が険しく美しく聳え立つ中国景勝地の一つ。
山地の中を変幻自在に現われる雲海、神々しい大きな落差の滝などで温暖湿潤なため避暑地としても有名、古くから多くの文学・芸術家達が訪れています。
自然条件に適した植物が山麓から山頂にかけて豊かに覆い茂り、その中を仏教、儒教、道教などの寺院が混在し拠点を構えています。
廬山国立公園は、自然が豊富で険しく雄大な風景で文化的景観の名勝区にも指定されています。
チベット自治区ラサのポタラ宮は、現在でも中国各地から巡礼者が集まるチベット仏教の聖地、チベット仏教の総本山。
ポタラ宮、大昭寺(ジョカン寺)、羅布林卡(夏の離宮:ノルブリンカ)の3つ建造物から構成される世界遺産「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」は、印象的な風景の中、調和のとれた独創的な建築物と豊かな装飾が伝統的なチベット建築の特色を表現しています。
英語表記:Historic Ensemble of the Potala Palace, Lhasa
所在地:チベット自治区ラサ N29 39 28.512 E91 7 1.812 (緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(iv)(vi) 1994年登録、2001年、2004年拡張
ラサのポタラ宮 観光地
ポタラ宮所在地:チベット自治区ラサ N29 39 19.7 E91 07 06.9 ※ ⇒ Google Map
羅布林卡(ノルブリンカ)所在地:チベット自治区ラサ N29 39 04.4 E91 05 34.8 ※ ⇒ Google Map
大昭寺(ジョカン寺)所在地:チベット自治区ラサ N29 39 00.8 E91 08 01.9 ※ ⇒ Google Map
西省九江市に位置する廬山国立公園は、仏教、道教、儒教など200以上の歴史的建造物が点在、廬山の美しい風景と調和しています。
廬山は湖や川と山々の描きだす美しい自然を呈示し、仏教の般若経典などの研究、解釈を行なった道安(312年~385年)に学んだ慧遠を初め、後世に大きな影響を及ぼす芸術家、文筆家、学者を2000年以上にわたり育み、仏教、道教、儒教を継続的に研究、解釈を行なうための寺院を幾度も再建、拡張されています。
自然の美しさと文化との調和がとれた廬山は、観光、科学文化活動などに貢献する「廬山国立公園」として世界遺産に登録されています。
英語表記:Lushan National Park
所在地:江西省九江市 N29 25 60 E115 52 0(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii)(iv)(vi) 1996年登録
廬山国立公園 観光地
廬山国立公園:江西省九江市 N29 33 14.4 E115 59 00.8 ※ ⇒ Google Map
登録年度順 | 登録名 | 登録区分 |
1 | 九寨溝渓谷景観と歴史地域 | 自然遺産 |
2 | 黄龍の自然景観と歴史地域 | 自然遺産 |
3 | 武陵源の自然景観と歴史地域 | 自然遺産 |
4 | 雲南の三江併流保護区 | 自然遺産 |
5 | 四川省のジャイアントパンダ保護区 | 自然遺産 |
6 | 中国南方カルスト | 自然遺産 |
7 | 三清山国立公園 | 自然遺産 |
8 | 中国丹霞 | 自然遺産 |
9 | 澄江の化石出土地域 | 自然遺産 |
10 | 新疆天山 | 自然遺産 |
1 | 泰山 | 複合遺産 |
2 | 黄山 | 複合遺産 |
3 | 峨眉山と楽山大仏 | 複合遺産 |
4 | 武夷山 | 複合遺産 |