北海道から九州までの主要四島及び四島に付随する島嶼に南西諸島、小笠原諸島から成る島嶼国でありながら、東アジアの中で国際的な地位を保持し続ける日本には歴史上重要な建造物や独特な伝統的集落の文化遺産が引き継がれています。
古来より美的要素を伴うひときわすぐれた自然と陸上、淡水、沿岸など、生物の多様性にすぐれた動植物の生息、生育地である自然遺産が点在、2017年現在、日本の世界遺産登録件数は文化遺産登録が17件、自然遺産登録が4件となっています。
南北朝時代築かれた兵庫県姫路市街に位置する姫路城は、戦国、安土桃山、江戸・幕末など、時代劇ドラマにも登場する日本を代表する建造物。
世界遺産(文化遺産)に登録された「姫路城」は、観光地として周辺整備が進められ、祭りや行事などが開催されます。
「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産(文化遺産)に登録された、法隆寺、中宮寺、法起寺、法輪寺は飛鳥時代に創建、聖徳太子を創始者する聖徳宗の寺院です。
国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト「Mitaka」より
兵庫県姫路市内の小高い丘に築き上げられた姫路城は、別名「白鷺城」ともよばれ、1346年に播磨の豪族、赤松貞範が築いた、とされています。
外観的な美しさと違い、当時の実戦では強固な要塞となる機能面と耐震性に優れた最高水準の建築技術が取り入れられた姫路城は、数ある戦から天守を始め多くの建造物が戦災を免れ、大小天守と渡櫓(わたりやぐら)8棟の建造物が国宝、櫓(やぐら)、渡櫓、門、塀など74棟の建造物が国の重要文化財に指定されています。
英語表記:Himeji-jo
所在地:兵庫県姫路市 N34 50 22.21,E134 41 37.9(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(iv) 1993年登録
「法隆寺および法起寺の建造物」の総称である文化財は、法隆寺、中宮寺、法起寺、法輪寺などの仏教建築物から釈迦三尊像などの仏像まで、豊富な仏教文化の文化財が点在。
607年に聖徳大使と推古天皇のより建立された法隆寺は、世界最古の木造建築物の金堂があり、法起寺には高さ24m、日本最古の三重塔が仏教建築物として現在に引き継がれています。
法隆寺をはじめとするこの地域の仏教建築物は、聖徳太子と縁が深く、中宮寺は聖徳太子の母の住居を寺にした尼寺、法起寺は聖徳太子の岡本宮(住居)を改めた寺、法輪寺は聖徳太子の健康を願って建立された寺が1993年に世界遺産に登録されています。
英語表記:Buddhist Monuments in the Horyu-ji Area
所在地:奈良県生駒郡班鳩町 N34 37 0,E135 43 60(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(ii)(iii)(vi) 1993年登録