imgberner
米国および中米2国と国境を接するメキシコ合衆国の世界遺産には、古代に繁栄を極めた先住民族の古代都市遺跡の文化遺産と温暖な気候のもと高原に広がる風光明媚な自然を巡る世界遺産ツアーがあります。
メキシコの世界遺産には、メソアメリカン・リーフと沿岸の広大なラグーンに多種多様な野生動物と豊富な植物が生育する熱帯雨林の楽園「シアン・カアン」、コククジラの繁殖地としての周辺海域と砂漠気候独特の厳しい環境に適応した数千種にも及ぶ植物及び動物の固有種が生息する「エル・ビスカイノのクジラ保護区」など、地上、海洋および淡水生態系が複雑に関連し豊かな動植物の継続性をサポートする熱帯雨林の風光明媚な自然が引き継がれています。

メキシコの世界遺産:シアン・カアン / エル・ビスカイノのクジラ保護区

シアン・カアン

シアン・カアン生物圏保護区は、メキシコ・シティの東約1,190km圏内、ユカタン半島の東海岸、キンターナ・ロー州 (Estado de Quintana Roo) フェリペ・カリヨ・プエルト(Felipe Carrillo Puerto)、コスメル(Cozumel)に位置、登録面積5,280km² を占有する生物圏保護区は、熱帯雨林、混交林、マングローブ林、湿地、堡礁(ほしょう)ならびに平坦な島々が交差する大規模な海洋区間が含まれ、その複雑な水文システムによって形成された多様な環境に共存する地域特有の陸生脊椎動物など、植物相と動物相の豊かな生息地となっています

エル・ビスカイノのクジラ保護区

エル・ビスカイノのクジラ保護区は、メキシコ・シティの北西約1,790km圏内、メキシコ北西部バハ・カリフォルニア半島(Peninsula de Baja California)中央部の太平洋岸に位置、海岸沿いの2つのラグーン、潟湖オホ・デ・リエブレ(Laguna Ojo de Liebre)と潟湖サン・イグナシオ(Laguna San Ignacio)を含む、その移行地域おける周辺湿地の複雑なモザイク、マングローブ、沼地、塩生植物、砂丘と砂漠などの生息環境から構成されています。

メキシコの世界遺産(自然遺産):シアン・カアン
(Sian Ka'an)

位置案内:シアン・カアン

シアン・カアン

シアン・カアン生物圏保護区は、複雑に連鎖する海洋、沿岸および陸上生態系を管理するために設立された保護地域の一つで、海岸線約120km沿い、海抜10mに至る4,000km² 領域に広がる多様な熱帯林、ヤシの草原、ラグーン、砂浜と砂丘、大規模なマングローブ林の中で最も原始的な湿地、海洋1,200km² の浅い湾に広がるメソアメリカン・バリアリーフ、海草藻場の貴重な領域を保護しています。

熱帯林は、ジャガー、ピューマ、オセロットと中米バクのようなカリスマ的哺乳動物が生息、アメリカ・マナティーやウミガメの4種及び数百の魚種を含む海洋生物の多様性は多数の在住鳥類と渡り鳥に生息地を提供しています。

所在地:キンタナ・ロー州フェリペ・カリージョプエルト、コスメル
N19 22 59.988 W87 47 30.012 (緯度 経度:度分秒)

英語表記:Sian Ka'an

登録基準 (vii)(x) 1987年登録

メキシコの世界遺産(自然遺産):エル・ビスカイノのクジラ保護区
(Whale Sanctuary of El Vizcaino)

位置案内:エル・ビスカイノのクジラ保護区

エル・ビスカイノのクジラ保護区

バハ・カリフォルニア・スル州(Estado de Baja California Sur)ムレヘ(Mulege)に位置する2つの保護区(潟湖オホ・デ・リエブレ、潟湖サン・イグナシオ)の構成要素は、より大きなエル・ビスカイノ生物圏保護区に埋め込まれた合計範囲 3,709.5km² (登録面積3,696.31km²)を占有、それは、メキシコ最大の保護地域、北部のもう一つの大きな保護管理地区に隣接。

ラグーンは、一度は絶滅寸前にさらされた北太平洋コククジラ東部亜集団の最も重要な繁殖領域として認識、商業捕鯨で絶滅に近い結果後、これらのラグーンを含めた冬の繁殖地の保護が、この種の回復に最も重要な顕著な課題とされています。

英語表記:Whale Sanctuary of El Vizcaino

所在地:バハ・カリフォルニア・スル州ムレヘ N27 47 31.992 W114 13 40.008(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (x) 1993年登録

メキシコの世界遺産 一覧