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米国および中米2国と国境を接するメキシコ合衆国の世界遺産には、古代に繁栄を極めた先住民族の古代都市遺跡の文化遺産と温暖な気候のもと高原に広がる風光明媚な自然を巡る世界遺産ツアーがあります。
メキシコの世界遺産には、壁龕のピラミッド、球戯場、エピ・オルメカ文字などメキシコ・メソアメリカ考古学に大きな意義を持つ最も保存状態の良い遺跡「古代都市エル・タヒン」、福音と文化の拡大、銀生産の主要な中心地としてバロック様式の町並みが残る銀鉱山の歴史都市「サカテカス歴史地区」など、メキシコ先住民俗の繁栄を伝える古代都市遺跡、華麗に装飾された大聖堂、教会群のバロック様式の建築物が残存する歴史文化遺産が引き継がれています。

メキシコの世界遺産:古代都市エル・タヒン / サカテカス歴史地区

古代都市エル・タヒン

古代都市エル・タヒンは、首都メキシコ・シティの北東約220km圏内 、ベラクルス州(Veracruz de Ignacio de la Llave)パパントラ・デ・オラルテ(Papantla de Olarte)に位置、登録面積240haを占有するエル・タヒン(El Tajin)は、9世紀前半から13世紀前半まで熱帯植物が群生する丘陵地に存在、テオティワカン帝国没落後の北東中央アメリカで最も重要な中心地とされ、その文化的な影響は湾に沿って広がり、マヤ地域と中部メキシコ高原に浸透しています。

サカテカス歴史地区

登録面積207.72ha、緩衝地帯109.15haを占有するサカテカス歴史地区は、首都メキシコ・シティの北西約515km圏内、サカテカス州中南部ブファ(Bufa)とグリッロ(Grillo)丘間に位置、サカテカス(Zacatecas)は、スペイン人による豊富な銀鉱脈の発見後、1546年に狭い谷の急な斜面に設立、植民地化による福音伝道と文化拡大、銀生産の主要な中心地として、グアナファト(Guanajuato)とともにニュースペインの最も重要な鉱山町のひとつに挙げられています。

メキシコの世界遺産(文化遺産):古代都市エル・タヒン
(El Tajin, Pre-Hispanic City)

位置案内:古代都市エル・タヒン

古代都市エル・タヒン

プレヒスパニック都市エル・タヒンは、メソアメリカ考古学に大きな意義を持つ最も保存状態の良い一つであり、テオティワカンの凋落からアステカ帝国の興隆期、古典期後期(Epiclassic)から後古典期(Postclassic)初期のプレヒスパニック都市の最も多く完全に発掘した実例とされ、これら数世紀間の芸術及び社会経済発展の理解に重要視されています。

エル・タヒンのユニークな建築様式は、メソアメリカにおいて類がなく、コラムとフリーズ上に精巧な刻まれたレリーフに特徴づけられ、古代メキシコとアメリカン建築の傑作とされるニッチ(壁龕)のピラミッドは、建物の天文学的な記号が重要性を例示。

英語表記:El Tajin, Pre-Hispanic City

所在地:ベラクルス州パパントラ N20 28 35.004 W97 22 39(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (iii)(iv) 1992年登録

メキシコの世界遺産(文化遺産):サカテカス歴史地区
(Historic Centre of Zacatecas)

位置案内:サカテカス歴史地区

サカテカス歴史地区

16世紀と17世紀に繁栄の極致に達したサカテカスは、18世紀、19世紀のさらなる発展の基礎として、険しい谷を傑出する見事な地形に成形した16世紀における都市デザインを維持しています。

サカテカスの都市ボリュームは、質素な建築物に囲まれた18世紀、19世紀特有の典型的な建造物がはっきりとした階層構造を形成、歴史地区は、主に17~18世紀の、サン・フアン・デ・ディオス(San Juan de Dios)、サン・フランシスコ(San Francisco)、サン・オーガスティン(San Augustin)、サントドミンゴ(Santo Domingo)などの宗教的な15のコンプレックス(複合建築)が含まれています。

英語表記:Historic Centre of Zacatecas

所在地:サカテカス州サカテカス市 N22 46 0.012 W102 33 20.016(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (ii)(iv) 1993年登録

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