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米国および中米2国と国境を接するメキシコ合衆国の世界遺産には、古代に繁栄を極めた先住民族の古代都市遺跡の文化遺産と温暖な気候のもと高原に広がる風光明媚な自然を巡る世界遺産ツアーがあります。
メキシコの世界遺産には、ヨーロッパ伝統の水利管理技術とメソアメリカ伝統文化との交流を表すローマ時代から16世紀の半ばまでに構築された水道橋のなか、最も高いレベルの独創的なアーケード水道橋「テンブレーケ神父の水道橋水利施設」など、近代建築様式を取り入れた旧市街、聖堂、修道院、水道橋などの建築物にメキシコ先住民俗の繁栄を伝える古代都市遺跡の歴史文化遺産が引き継がれています。

メキシコの世界遺産:テンブレーケ神父の水道橋水利施設 / メキシコ・シティ歴史地区とソチミルコ

テンブレーケ神父の水道橋水利施設

テンブレーケ神父の水道橋水利施設は、中央メキシコの台地、メヒコ州(Estado de Mexico)とイダルゴ州(Estado de Hidalgo)間に位置、この16世紀の水道橋は最大延長48.22km、構築された水路は最高水準の単一アーケードと運河システムを取り囲む集水域、スプリング、二次水路、分配タンク、貯水池や他の補助要素が含まれています。

地域社会からの支援を受けたフランシスコ会・修道士フランシスコ・デ・テンブレケ(Francisco de Tembleque)たちによって構築、ヨーロッパ伝統のローマ水理学とメソアメリカ伝統のアドービれんがの使用を含めた建築技術の交流を反映した一例です。

メキシコの世界遺産(文化遺産):テンブレーケ神父の水道橋水利施設
(Aqueduct of Padre Tembleque Hydraulic System)

位置案内:テンブレーケ神父の水道橋水利施設

テンブレーケ神父の水道橋水利施設

テンブレーケ神父の水道橋水利施設は、テペヤワルコ(Tepeyahualco)のアーケード水道橋のように高さ39.65m、アーチ中心の高さ33.84mに達するアメリカ大陸での水路建設の顕著な例であり、48kmの範囲に沿って印象的な構造体を集積します。

テペヤワルコの水道橋は、足場材料の代替としてアドービれんが型枠の独創的な使用の結果として達成された、ローマ時代から16世紀の半ばまでに構築された最も高い水準のアーケードを集積する水道橋の傑作と称されています。

顕著な普遍的価値に貢献するシステムは、建設に関わった人的交流とシステムの複雑さ、メイン水路および二次水路、分配タンク、アーケードの水道橋、貯水池やその他の補助など、水路システムすべての機能特徴が文献化されています。

英語表記:Aqueduct of Padre Tembleque Hydraulic System

所在地:メキシコ N19 50 07 W98 39 45.24(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (i)(ii)(iv) 2015年登録

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