ペリー来航以来19世紀半ば、明治維新を経て始まる日本の工業促進は、明治時代の積極的な西洋技術の取り込みと革新的な日本の技術との融合により、驚嘆するほど短期間で東アジアで大きな影響を持つ様になりました。
西欧列強の植民地主義の脅威に対抗する防御意識は、20世紀初頭の日本の鉄鋼、造船、石炭鉱業の急速な工業化へと導き、多様な面で日本を近代国家へと変貌させています。
日本を急速な工業化へと導いた明治の主要な工業用地が世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の名称で登録されています。
ル・コルビュジエの建築作品は、アメリカ建築家フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright、1867年~1959年)、ドイツ出身アメリカ建築家ミース・ファン・デル・ローエ(Ludwig Mies van der Rohe、1886年~1969年)と並ぶトップ現代建築家の3人のうちの1人と見なされるスイス出身フランス建築家ル・コルビュジエ(Le Corbusier、1887年~1965年)の住宅や工場、礼拝堂など、7カ国に跨る17の建築作品が世界遺産(文化遺産)に登録されています。
黒船来航から鎖国時代の幕開け前夜、西欧列強の圧倒的な工業力と植民地政策の脅威に対抗するため、防御のための軍事力強化と製鉄、製鋼、造船などの産業育成の史跡が九州各県、静岡、岩手県に点在。
西洋の技術書を基に操業を始めた製鉄、製鋼、西洋技術者を招いての技術指導が大政奉還による江戸幕府の終焉に繋がり、西洋技術の積極導入による石炭採掘の近代化、造船所の大型ドック開設、西洋技術の移転と日本伝統技術の調和が近代国家・日本へと変貌を遂げさせています。
明治時代に稼動した三菱長崎造船所のドック、長崎造船所のカンチレバークレーンは増強され、現在も稼動中、官営八幡製鐵所は企業合併を繰り返し、現在は粗鋼生産量において世界第2規模の大手鉄鋼メーカー「新日鐡住金株式会社」の名称になっています
幕末から明治時代に創業された九州(福岡、長崎、佐賀、熊本、鹿児島)及び山口、岩手、静岡の8県に跨る産業跡地が世界遺産(文化遺産)に登録。
反射炉(はんしゃろ)は金属融解炉の一種、18世紀~19世紀にかけて鉄の精錬に使用、20世紀以降も、鉄以外の金属の精錬に使用されています。
英語表記:Sites of Japan’s Meiji Industrial Revolution: Iron and Steel, Shipbuilding and Coal Mining
所在地:九州(福岡、長崎、佐賀、熊本、鹿児島)及び山口、岩手、静岡の8県に跨る N34 25 50 E131 24 44 (緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iv) 2015年登録
ル・コルビュジエの建築作品、日本の国立西洋美術館は、敗戦後、フランス政府に接収された多数の西洋美術品・松方コレクションの返還条件としてル・コルビュジエの基本計画案に、日本の建築家・彼の弟子達の実施設計で構築された建築物。
ル・コルビュジエは、1955年に日本を訪れ、博物館と周辺の基本計画案をデザイン、戦後の財政上の困難を克服して構築された、唯一の西洋美術館。
美術館では、黄金比などのモデュロール(Modulor)、ピロティ照明システム、ロダンの彫刻など、その他の特徴的な製作物を鑑賞することができます。
英語表記:The Architectural Work of Le Corbusier, an Outstanding Contribution to the Modern Movement
所在地:アルゼンチン、ベルギー、フランス、ドイツ、インド、日本、スイス
登録基準 (i)(ii)(vi) 2016年登録
レインボーブリッジ 夜景