コソヴォの中世建造物は、独立宣言したセルビア自治州のひとつであったコソボ・ペヤ郡に位置、13世紀から17世紀、バルカン半島で発展した特徴的な壁画を備えた、登録面積2.8802ha、緩衝地帯115.3879を占有する4つの建造物、デチャニ修道院(Dečani Monastery)、ペーチ総主教修道院(Patriarchate of Peć Monastery)、聖アポストレス教会(Church of Holy Apostles)、リェヴィシャの生神女教会(Holy Virgin of Ljevisa)から構成。
ガムジグラードは、首都ベオグラードの南東、約170km圏内、セルビア南部ザイェチャル郡ザイェチャル(Zaječar)に位置、3世紀末から4世紀初期にかけてローマ帝国テトラルキア時代の皇帝、ガレリウス(Galerius、260年~311年、在位:293年~311年)により建設された宮殿、要塞、霊廟史跡が残存。
デチャニ修道院(Dečani Monastery)は、14世紀中頃、セルビア王ステファン・デチャンスキ(Stefan Dečanski、1285年~1331年、在位:1321~1331年)のために建てられたバルカン半島最大の教会堂、同王の霊廟。
ペーチ総主教修道院(Patriarchate of Peć Monastery)は、特徴な壁画を保持する4ドーム型教会で構成、聖アポストレス教会(Church of Holy Apostles)は、ユニークで記念碑的な様式で描かれた13世紀のフレスコ画を保存。
リェヴィシャの生神女教会(Holy Virgin of Ljevisa)の保存された14世紀初頭のフレスコ画は、東洋正教会のビザンチンと西ローマ教会の伝統を組み合わせた、パライオロジアン・ルネッサンス様式(Palaiologian Renaissance style)を象徴、このスタイルは、その後のバルカン美術に大きなを果たしています。
英語表記:Medieval Monuments in Kosovo
所在地:コソボ・ペヤ N42 39 40 E20 15 56(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii)(iv) 2004年登録、2006年拡張、2006年~現在・危機遺産
残存する宮殿史跡の堅固な防備は、テトラルキア皇帝が全軍の最高指導者であったという事実を例示、ガレリウス皇帝の建築複合体を構成する建物群が、儀式と記念プログラムを絡めている点が独特とされています。
要塞、宮殿、メモリアル・コンプレックスは、ガレリウス皇帝自身の第2の人生を送るイデオロギー的なプログラムを浸透させたローマ建築伝統の表現を例示、宮殿と皇帝及び母ロムラの霊廟が配置されているメモリアル・コンプレックス間の視覚的空間がユニーク位置関係と称されています。
英語表記:Gamzigrad-Romuliana, Palace of Galerius
所在地:セルビア・ザイェチャル郡 N43 53 57.5 E22 11 10(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (iii)(iv) 2007年登録
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