北アジア、東欧に位置するロシア連邦には、ロシア連邦トゥヴァ共和国とモンゴル国の境界を横切って隣接する風光明媚な自然が驚異的に変化する多様性と稀少動植物の生息地「ウヴス・ヌール盆地」、厳しい気候帯に自生する植物と絶滅の危惧に瀕する渡り鳥や回遊するコククジラの餌場として「ウランゲル島保護区の自然生態系」など、生物多様性に優れたユーロシア大陸中央の森林地帯と砂漠、北極圏に位置する世界最高密度の北極グマの生息地及び渡り鳥の繁殖地としての自然保護区が世界遺産(自然遺産)して引き継がれています。
ウヴス・ヌール盆地は、モスクワの東約3,640km圏内、ロシア・シベリア連邦管区トゥヴァ共和国(Republic of Tuva)とモンゴル国が共有するいくつか特徴的な異なる構成要素で国境を横切る自然遺産。
世界遺産に登録されたウヴス・ヌール盆地の総面積は、約898,064ha、そのの内、モンゴル国810,234ha、ロシア連邦87,830ha、緩衝地帯170,790ha、ロシア側8つの保護区、モンゴル側4つの保護区が設定されています。
ウランゲル島保護区の自然生態系は、ロシアの最北東端、モスクワの北東約5,615km圏内、東シベリア海、ロング海峡、チュコト海に挟まれたロシア極東連邦管区チュコト自治管区のウランゲル島、ヘラルド島及びその周辺海域に位置。
ウランゲル島は北極圏における高水準の生物多様性を保持する島、自己充足の島生態系で、第四紀期間中に北極の大多数の部分を襲った氷河作用に中断されることなく、長い進化のプロセスを経たという十分な証拠を提示しています。
ウヴス・ヌール盆地の中心に位置するウヴス湖は、海抜759m、長さ84km、幅79km、表面積3359k㎡、平均水深6mと浅く塩分濃度の高い湖(塩水湖)、北東部先端がロシア・トゥヴァ共和国に跨るモンゴル国最大の湖。
ウヴス・ヌール湖の流域は、東のハンガイ山脈からバルーン・トゥルー川(Baruunturuun)、ナリーン川(Nariin River)、テス川(Tes River)、西のアルタイ山脈からハルヒラー川(RKharkhiraa River)、サンギル川(Sangil River)などが流入して水源となりますが、流出する川はありません。
英語表記:Uvs Nuur Basin
所在地:ロシア連邦トゥヴァ共和国、モンゴル国 N50 16 30 E92 43 11(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ix)(x) 2003年登録
北極圏に位置するウランゲル島保護区の自然生態系は、ウランゲル島、ヘラルド島および周辺海域の総面積19,163k㎡、緩衝地帯37,453k㎡ から構成されています。
固有植物種の数と種類、植物群落の多様性、矢継ぎ早のツンドラ地帯のモザイク、紀元前2,000年頃のマンモスの牙と頭蓋骨の存在など、小さな地理的空間の地形の種類と地層の範囲は、ウランゲル島の豊かな自然史と北極圏内の独自進化のステータスをすべて可視化することが可能な形跡と称されています。
英語表記:Natural System of Wrangel Island Reserve
所在地:Chukot Autonomous Area N71 11 20 W179 42 55(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ix)(x) 2004年登録
ウランゲル島(Wrangel Island) 観光地
ウランゲル島(Wrangel Island) 所在地:チュコト自治管区(Chukotka Autonomous Okrug) N71 14 02.8 W179 59 17.7 ※ ⇒ Google Map