16世紀末の戦国時代から徳川時代の初期、銀産出の最盛期に日本経済の発展を促し、当時、世界の銀産出の約3分の1を日本が占めたとされるなか、環境に配慮した日本最大の鉱山遺跡「石見銀山遺跡とその文化的景観」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録されています。
アジアで最初の産業遺産として、銀山開発による環境への影響も少なく、周辺一帯は日本の地質百選に選定されるなど、現在でも広葉樹などの森林が残されています。
11世紀後半から12世紀後半までの平安時代末期、東北地方を支配した豪族・奥州藤原氏の拠点だった・平泉に引き継ぐ国宝の仏教建造物、特別史跡の庭園が「平泉・仏国土(浄土)を表す建築・庭園び考古学的遺跡群」として世界遺産(文化遺産)に登録されています。
島根県に所在する石見銀山遺跡は、16世紀から20世紀前半まで操業した鉱山遺跡。
16世紀に本格的な開発が進められた鉱山本体と鉱山開発に伴って発達した江戸時代の町並み、支配階級である代官所跡が重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
最盛期は日本最大の銀鉱山となり、銀山開発とともに環境に配慮した施策で鉱山一帯に残された森林も現在に引き継がれ、世界遺産(文化遺産)、アジア初の産業遺産として以下の史跡、寺社、遺構が登録されています。
英語表記:Iwami Ginzan Silver Mine and its Cultural Landscape
所在地:島根県大田市 N35 6 46 E132 26 6(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii)(v) 2007年登録
義経伝記の舞台でもある岩手県平泉(ひらいずみ)は、奥州藤原氏が栄えた時代の寺院や遺跡が数多く存在、その中、国宝指定の金色堂、重要文化財の経蔵(きょうぞう)を擁する中尊寺、特別名勝に指定され一部が特別史跡の毛越寺、名勝に指定されている観自在王院跡(かんじざいおういんあと)、特別史跡・巨大な阿弥陀堂跡の無量光院跡(むりょうこういんあと)、金鶏山の5件が2011年の世界遺産に登録。
9世紀中頃、藤原清衡に創建とされる中尊寺は天台宗東北大本山、平安時代の建造物、美術品などの国宝の文化財、特別史跡の境内に漂う仏教文化が訪問者を歴史の一時期に誘います。
毛越寺(もうつうじ)の創建も9世紀中頃、天台宗の寺院で、毛越寺庭園が特別名勝に指定され、特別史跡の毛越寺境内、護摩堂跡、文殊堂跡、吉祥堂跡、北野天神社、日吉白山社、観自在王院跡が現在に引き継がれています。英語表記:Hiraizumi - Temples, Gardens and Archaeological Sites Representing the Buddhist Pure Land
所在地:岩手県平泉町 N39 0 4 E141 6 28(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(vi) 2011年登録