南アジアに位置するインドには、ヒンドゥー王朝によって建設されたヒンドゥー教寺院「大チョーラ朝寺院群」、古代インドの仏塔、仏堂、僧院などの仏教建造物が保持された「サーンチーの仏教建造物群」などの宗教建造物が世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。
インド南部タミル・ナードゥ州の中東部に位置する大チョーラ朝寺院群は、9世紀~13世紀後半に南インド支配したヒンドゥー王朝チョーラ朝によって建設されたヒンドゥー教寺院。
寺院群には、11世紀から12世紀に建設された著名な3大寺院、タンジャブールにあるブリハディーシュワラ寺院(Brihadisvara Temple)とガンガイコンダチョーラプラムにある同名のブリハディーシュワラ寺院(Brihadisvara Temple)、ダーラースラムにあるアイラーバテシュワラ寺院(アイラーバテシュワラ寺院)が含まれています。
マディヤ・プラデーシュ州の州都ボーパルから北に位置する丘陵の村サーンチーに、紀元前3世紀~12世紀に跨る仏教関連の遺構、遺址など「サーンチーの仏教遺跡」が点在しています。
古代インドで最初の統一国家マウリヤ朝(紀元前317年頃~紀元前180年頃)の第3代王アショーカ王(在位:紀元前268年頃~紀元前232年頃)によって建立された3基の仏塔(ストゥーパ)のほか、仏堂、僧院などの仏教建造物が引き継がれています。
チョーラ朝は、軍事的支配によりタンジャブールの周囲に君主制を確立、4世紀半に及ぶ波乱の歴史の中、効率的な行政、文化的同化と芸術の振興など、帝国の全ての分野で大きな成果を残しています。
3大寺院のガンガイコンダチョーラプラムにある寺院は、ラージェンドラ1世(在位:1016年~1044年)により、1035年に建立。
英語表記:Great Living Chola Temples
所在地:タミル・ナードゥ州の中東部 N10 46 59 E79 7 57(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii) 1987年、2004年拡張
紀元前3世紀、アショーカ王は仏舎利を安置する仏塔を建立し、サーンチーには8つの仏塔を建立、アショーカ王によって建立された仏塔は、歴代王朝により拡充され変貌を遂げながら、3つの仏塔が現在に引き継がれれています。
遺跡の中心となるドーム状の高さ16.5mの第1塔は、釈迦の遺骨が納められたインド最古の仏塔と推定され、仏塔の四方に立つ塔門の石柱には、仏教悦話などの彫刻が施されています。
英語表記:Buddhist Monuments at Sanchi
所在地:マディヤ・プラデーシュ州 N23 28 45.984 E77 44 22.992(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(ii)(iii)(iv)(vi) 1989年登録
登録年度順 | 登録名 |
1 | カジランガ国立公園 |
2 | マナス野生動物保護区 |
3 | ケオラデオ国立公園 |
4 | スンダルバンス国立公園 |
5 | ナンダ・デヴィ国立公園と花の谷国立公園 |
6 | 西ガーツ山脈 |
7 | 大ヒマラヤ国立公園 |
登録年度順 | 登録名 |
1 | カンチェンジュンガ国立公園 |