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インドの世界遺産には、歴史を物語るインド亜大陸に栄華を誇ったインド諸王朝の史跡が点在する王宮、独特な要塞建造物、宗教建造物が世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。

南アジアに位置するインドには、ムガル帝国時に築かれた赤砂岩の「アーグラ城塞」、最愛の亡き王妃のためムガル帝国の国力を落とすほど莫大な資金を費やした白大理石の霊廟「タージ・マハル」などのムガル朝建造物群が世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。

インドの世界遺産:アーグラ城塞 / タージ・マハル

アーグラ城塞

ウッタル・ブラデーシュ州アーグラ、ヤムナ川沿いに位置、ムガル朝・第3代皇帝アクバル帝(Akbar、在位:1556年~1605年)によって1565年に着工され、1573年に完成した赤砂岩で築かれた強固な要塞跡。

城内は、ヤムナ川を背にした要塞としての2重の堅固な堀や城壁の機能から、ムガル朝・第5代皇帝シャー・ジャハーン帝(Shah Jahan、在位:1628年~1658年)までの居城・赤砂岩の城(ラール・キラー)。

ムガル朝は、度々、デリー、アーグラなどに首都を変更したため、各地でイスラーム様式の建築物が残り、インド亜大陸における建築様式に影響を与えたとされています。

タージ・マハル

タージ・マハルは、ムガル朝・第5代皇帝シャー・ジャハーン帝(Shah Jahan)がウッタル・ブラデーシュ州アーグラに建設した白大理石の霊廟。

亡き最愛の妻ムムターズ・マハル(Mumtaz Mahal)の記念に、1632年ヤムナ川右岸に建設が始まり、1648年に完成、その後、モスク、迎賓館、南門、外部中庭と回廊が続いてつけ加えられ、約22年の歳月をかけて1653年に完成しました。

タージ・マハルの建築様式は、デリーのフマーユーン廟がモデルとされ、庭園の三方を壁で囲い、霊廟の正面には泉水が広がり、中央に高さ58mの大ドーム、四隅に高さ42mのミナレット(尖塔)がたっています。

インドの世界遺産(文化遺産):アーグラ城塞
(Agra Fort)

位置案内:アーグラ城塞

赤砂岩造りの城壁には、3重のアクバル門(Akbar gate)とアマールシン門(Amar Singh gate)、2重のデリー門(Delhi gate)とハシーポル(Hathi Pol)があり、アマールシン門を通過、シャー・ジャハーン帝が嗜好した白大理石が多用されたジャハンギール宮殿が位置。

シャー・ジャハーン帝が息子の第6代皇帝・アウラングゼーブ帝(Aurangzeb、在位:1658年~1707年)によって幽閉されたタージ・マハル(Taj Mahal)の見える城塞内に八角形の塔「囚われの塔」があります。

アーグラ城塞からはヤムナ川沿いに、シャー・ジャハーン帝が莫大な費用を投じた白大理石のタージ・マハルを一望できます。

英語表記:Agra Fort

所在地:ウッタル・ブラデーシュ州アーグラ N27 10 60 E78 1 60(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (iii) 1983年登録

インドの世界遺産(文化遺産):タージ・マハル
(Taj Mahal)

位置案内:タージ・マハル

広大なムガル庭園内に位置するタージマハルの構築のためにシャー・ジャハーン帝は、石工、石切工、象眼工、彫刻師、画家、書家、ドーム建築業者と他の職人を帝国の全体、また、中央アジアとイランの全土から徴用したことが、残されたいくつかの史実およびアラビア文字のコーラン碑文の存在で、タージマハルの年代記を容易にしています。

タージマハルの主任建築家、ウスタッド・アーマド・ラホーリ(Ustad Ahmad Lahori)は、インド・イスラーム建築の全てにおいて大きな構造上の業績を残したと称えられています。

建築的な美しさを提示するタージマハルのアーチとドームの凹凸面の光影は美しさの側面をさらに向上させ、建築物と空間のリズミカルな組合せ持つと認められ、青々とした緑と赤らんだ花茎の細道と頭上の青空の景観は、色彩豊かな慰霊碑の景観を現在に引き継いでいます。

英語表記:Taj Mahal

所在地:ウッタル・ブラデーシュ州アーグラ N27 10 27.012 E78 2 31.992(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (i) 1983年登録

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