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ベンガル湾に注ぐ大河を有するバングラデシュの世界遺産ツアーには、歴史を物語るベンガル地方に栄えた国家の古墳群や宗教関連のの文化遺産、生物多様性に優れたマングローブ林と大森林地帯の自然遺産があります。

南アジアに位置するバングラデシュ人民共和国には、ベンガルに於ける伝統的モスクの風貌を明示する初期イスラムの建造物群「バゲルハットのモスク都市」、イスラム前の壮観で大規模な仏教寺院群の重要な遺跡「パハルプールの仏教寺院遺跡群」など古代から近代まで隆盛を誇ったベンガル地方に点在する王朝史跡、宗教建造物、独特な建造物の世界遺産(文化遺産)と自然景観の美しいマングローブの群生地帯シュンドルボンが広がる世界遺産(自然遺産)が引き継がれています。

バングラデシュの世界遺産:バゲルハットのモスク都市 / パハルプールの仏教寺院遺跡群

バゲルハットのモスク都市

バゲルハットのモスク都市は、バングラデシュの南西部クルナ管区バゲルハット県、ガンジス川とブラマプトラ川の合流点に位置するカリファタバード(Khalifatabad)として知られた小都市。

15世紀に古河バイラブ川(Bhairab)の南岸に渡って隆盛を極め、焼きレンガで造られたモスク、霊廟、橋、貯水池、貯水槽など、ベンガルで発展した初期イスラム建築の重要建築物が6.5km四方に残存。

特定まれな印象的な特徴を提示する旧市街は、1459年、創設者カーン・ジャハーン(Khan Jahan)の死後、数年以内にジャングルによってすっかり覆われています。

パハルプールの仏教寺院遺跡群

パハルプールの仏教寺院遺跡群は、バングラデシュ北西部ラジシャヒ管区ナオガオン県、首都ダッカの北西に位置、8~12世紀頃、この地で繁栄した仏教王朝パーラ朝(Pala dynasty、750年~1174年頃)時代の仏教寺院遺跡。

パーラ朝第2代王が建設した仏教寺院は、177の僧房をもつ大僧院で、厚いレンガの壁が取り囲む、一辺約280mの正方形の敷地の中庭に、大塔がそびえていた痕跡を明示。

この仏教寺院は、パーラ朝時代につくられた最大の寺院、基壇を仏教神や動物像で装飾、出土した素焼き粘土板の浮彫は、パーラ朝(Pala dynasty、750年~1174年頃)美術を知る貴重な資料とされています。

バングラデシュの世界遺産(文化遺産):バゲルハットのモスク都市
(Historic Mosque City of Bagerhatr)

位置案内:バゲルハットのモスク都市

バゲルハットのモスク都市は、ハーン・ジャハーン・の廟に彫られた碑文が信心深さを明示するベンガルイスラム建築初期の最も重要な建物の一部を含む焼きレンガから構築され、要塞の欠如は、撤退を余儀なくされるマングローブの群生地帯シュンドルボンが広がる可能性が起因とされています。

ムガル朝の支配下におかれる16世紀末以前のモスクの中で、伝統的モスクの風貌を托すバングラデシュ最大規模といわれる、レンガ造りの屋根に60ドームが並ぶシャイト・ゴンブッツ・モスク(Shait Gumbad Mosque)など、他のイスラム圏にはない卓越した技術力を示す、ユニークな建築様式が残されています。

英語表記:Historic Mosque City of Bagerhatr

所在地:クルナ管区バゲルハット県 N22 40 0.012 E89 47 60(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (iv) 1985年登録

バングラデシュ 観光地

ラールバーグ・フォート(Lalbagh Fort):所在地 ダッカ管区ダッカ(Dhaka) N23 43 08.2 E90 23 18.1 ※ ⇒ Google Map

ショナルガオン(Sonargaon):所在地 ダッカ管区ナラヤンガンジュ(Narayanganj District) N23 38 42.5 E90 35 59.2 ※ ⇒ Google Map

シュンドルボン(Sundarbans):所在地 クナル管区 N21 56 60 E89 10 59.988 ※ ⇒ Google Map

バゲルハット(Bagerhatr):所在地 クルナ管区バゲルハット(Bagerhat District) N22 40 01.3 E89 46 17.7 ※ ⇒ Google Map

シャイト・ゴンブス・モスク(Shat Gombuj Masjid):所在地 クルナ管区バゲルハット(Bagerhat District) N22 40 28.6 E89 44 31.1 ※ ⇒ Google Map

パハルプール(Paharpur):所在地 ラジシャヒ管区ナオガオン(Naogaon District) N25 01 51.1 E88 58 37.2 ※ ⇒ Google Map

バングラデシュの世界遺産(文化遺産):パハルプールの仏教寺院遺跡群
(Ruins of the Buddhist Vihara at Paharpur)

位置案内:パハルプールの仏教寺院遺跡群

ラジシャヒ管区ナオガオン県パハルプール近郊、古代中核地域バレンドラ(Varendra)の広範囲な仏教修道院の遺構は、バングラデシュで重要なイスラム前の記念建造物跡。

発掘した粘土判によりダルマパーラ・ヴィクラマシーラ(Dharmapala Vikramshila、770年~810年)王が仏教修道院を創建したことが刻まれています。

仏教修道院は、一辺920フィート(約280m)の四角形の敷地に、北側に正面玄関、中庭中央の本堂に向う177の僧房に囲まれた外壁を形成する精巧な構造が明示されています。

本堂には、十字架状の基礎に3つのテラスを上る地上より70フィート(約21.34m)の上部構造があり、レンガを軸中心とした広範囲な長方形で形成、中間のテラスは4つの主な礼拝堂を通る周辺回廓の経路構造となっています。

調理場や食堂などの補助的な建物の大半は、南東の角に位置、いくつかは、北東隅にも構造物が発掘されています。

英語表記:Ruins of the Buddhist Vihara at Paharpur

所在地:ラジシャヒ管区 N25 1 60 E88 58 60(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (i)(ii)(vi) 1985年登録

バングラデシュの世界遺産 一覧

バングラデシュの世界遺産(文化遺産) 登録リスト

登録年度順 登録名 登録区分
バゲルハットのモスク都市 文化遺産
パハルプールの仏教寺院遺跡群 文化遺産

バングラデシュの世界遺産(自然遺産) 登録リスト

登録年度順 登録名 登録区分
シュンドルボン         自然遺産

バングラデシュ人民共和国 渡航に応じた安全対策の目安情報。

外務省公表の「危険情報」は、渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報。

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