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広大な国土に北米大陸2国間と国境を接するアメリカ合衆国の世界遺産には、アメリカ先住民俗の繁栄を伝える遺跡から多様な山岳地帯に広がる氷河、湖、小川、渓谷の風光明媚な自然を巡る世界遺産ツアーがあります。
広大な国土に北米大陸2国間と国境を接し、アラスカ、ハワイなど熱帯から北極圏にまたがる国土を保持するアメリカ合衆国の世界遺産には、浸食作用によって形成された雄大な地形に地球の歴史を秘めた地層が露出する「グランド・キャニオン国立公園」、水を生息地とする多数の鳥と爬虫類、マナティーのような絶滅危惧種の聖域「エバーグレーズ国立公園」など、風光明媚な山岳地帯に、湖沼、河川、大湿地帯に多種多様な野生生物が生息する自然遺産が引き継がれています。

アメリカ合衆国の世界遺産:グランド・キャニオン国立公園 / エバーグレーズ国立公園

グランド・キャニオン国立公園

グランド・キャニオン国立公園は、ワシントンD.C.(Washington, D.C.)の西約3,090km、アリゾナ州(State of Arizona)の州都フェニックス(Phoenix)の北約295km圏内、ココニノ郡とモハビ郡に位置、登録面積4,932.7k㎡の領域を占有、深さ1.5km、幅500m~30km、長さ約445km に及ぶ衝撃的な広さの峡谷は、継続進行中の光景で、地質学上の重要なプロセスを提示する地域となっています。

エバーグレーズ国立公園

エバーグレーズ国立公園は、ワシントンD.C.(Washington, D.C.)の南約1,532km、フロリダ州(State of Florida)の州都タラハシー(Tallahassee)の南東約630km、マイアミの東約85km圏内、登録面積5,670.17k㎡ の領域を占有、メキシコ湾に沿って「ヒンターランドからいつの間にか海に流れる草の川」と呼称されるフロリダ半島南端、水を生息地とする多数の鳥と爬虫類、及びマナティーのような絶滅危惧種の聖域とされ、ラムサール条約に登録された大湿地帯。

アメリカ合衆国の世界遺産(自然遺産):グランド・キャニオン国立公園
(Grand Canyon National Park)

位置案内:グランド・キャニオン国立公園

雄大で美しいグランドキャニオンは、地殻隆起と長い歳月に亘るコロラド川浸食作用の紆余曲折で形成、領域内に露出する地層が、地質学に基づく記録資料により、20億年におよぶ地質学の歴史をたどる四大地質時代、6億年以前の先カンブリア時代から、古生代(6億年前~2.3億年前)、中世代(2.3億年前~7千万年前)、新生代(7千万年前~)の期間にまたがる地球進化の歴史を明白にする重要な証拠を提示、特に、先カンブリア時代と古生代の領域部分が露出する峡谷の岩壁に豊富な化石集合として含まれています。

また、グランドキャニオンに点在する数多くの洞窟は、更新世の古生物学記録を拡張する化石と存続する動物の避難所として機能、底深く切断された川の峡谷壁内は、北米7つのライフゾーンのうち、進化異なる5つの生物学上の環境を描写する特別な例とされています。

グランドキャニオン国立公園の多様な地形は、等しく多様な生態系をもたらし、数多くの固有種に珍しい絶滅危惧植物と動物種の生態系が比較的そのままの残る地域として、峡谷内の5ライフゾーンが著しく狭い地域で表現され、植物相と動物相が峡谷内の至る所で重複して確認されています。

グランドキャニオンの並外れた自然景観は、高原、平原、砂漠、森林、噴石丘、溶岩流、小川、滝、アメリカで名高い急流河川の一つが含まれ、広漠で多彩、複雑に入り組んだ迷路のような地形、神殿のようなビュート、急落する断崖絶壁の深さが、最も印象的な景色のひとつとして世界で評価されています。

周囲に切り立つ孤立丘(ビュート)、尖峰、卓状台地(メサ)など、峡谷の神殿は、展望台が設置されたリムから実際に眺めることでき、渓谷南部の人気ポイントには多くの観光客が集まります。

英語表記:Grand Canyon National Park

所在地:アリゾナ州ココニノ郡、モハビ郡 N36 6 3 W112 5 26(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (vii)(viii)(ix)(x) 1979年登録

アメリカ合衆国の世界遺産(自然遺産):エバーグレーズ国立公園
(Everglades National Park)

位置案内:エバーグレーズ国立公園

平均水深3m、米国内で4番目の大きさを保持するオキーチョビー湖(Lake Okeechobee)の南に広がるエバーグレーズ国立公園は、ほとんど平坦な海底が最後の氷河時代終末に冠水、その石灰岩の基質は、カーボナート作用が最も活発な地域の一つで、北米大陸で最も大きく指定された亜熱帯の原生自然環境保全地域、浅い湾、深い沿岸海域の新鮮な汽水の接合部は、西半球で最も大きなマングローブ生態系とススキ草原の温帯、亜熱帯界面の生息地を提供、北米で持続する動植物の多様性を支え、大規模な渉禽類の重要な繁殖地となっています。

沿岸、海洋生態系を含む亜熱帯の広漠とした湿原は、熱帯広葉樹のハードウッド・ハンモック、大規模なマングローブ林が生い茂る動植物の宝庫となり、海水湿地は商業上のレクリエーション漁業にとって重要な海草生態系となっています。

また、北米での水鳥の最も重要な繁殖地が含まれ、20を超える絶滅の危機に瀕する希少種、絶滅危惧種、400種以上の鳥類に重要な採餌や繁殖の生息地を提供、例外的な鳥類や爬虫類の水辺の生息地として聖域が作られています。

複雑な生物学的プロセスは、基本的な藻類の範囲から次第により高い種に移行、最終的にはワニのような主要な捕食者、アリゲーター、クロコダイル、そして、フロリダパンサーと切れ目のない食物連鎖は明らかにしていますが、近年、フロリダの湿地帯は、ペット取引による外来種の大蛇ニシキヘビが逃げ出し、大繁殖、問題を抱える事態となっています。

英語表記:Everglades National Park

所在地:フロリダ州 N25 33 16 W80 59 47(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (viii)(ix)(x) 1979年登録、1993年危機遺産に登録

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