世界遺産ツアーと世界遺産一覧：ペルーの世界遺産

ワスカラン国立公園の広い範囲の植生に、標高の低い峡谷の一部に山地熱帯林を伴い、さまざまな種類のパラモ、プナ草原の低木層は、熱帯ツンドラに移行する高地での主要な植生タイプとなっています。

海抜約２,５００ｍの最も低い標高から山頂まで、多様で険しい地形に植生がまたがる４ｋｍ以上の素晴らしい高度差に、アンデスの女王で知られた巨大な花穂をつける最も有名な絶滅危惧種プヤ・ライモンディ（Puya raimondii）を含む、約８００種の植物が記録されています。

ワスカラン国立公園に生息する動物には、壮大な保全活動の一つを象徴する、１９６０年代に絶滅の危機に瀕し、それ以来回復しつつあるビクーニャ（Vicuna）、カリスマ的哺乳類のペルーゲマルジカ（North Andean Deer）、 ピューマ（または、マウンテンライオン）、脆弱なメガネグマ（Spectacled Bear）や絶滅の危機にさらされたアンデスネコ（Andean Mountain Cat）などが生息しています。

ワスカラン国立公園の敷地内外周辺には、何千年にもわたり定住が立証されている先コロンブス期の兆候、初期定住民の農業テラス、道路、ダム、水路遺構、さらに、注目すべき洞窟壁画、石墓、無数の芸術品が残存します。

 アンカシュ県　主な観光地

熱帯アンデスとアマゾン低地林の合流点で注目すべき場所に位置するマヌー国立公園の絶大な多様性は、高地条件、微小気候、土壌、その他の生態学的条件の結果、生息地と生態的地位の複雑なモザイクをもたらしています。

非常に多様なアンデス草原から、一見ありふれているような、ほとんど手付かずの森林範囲に及ぶ植物群落の広範囲な特質があり、植物の多様性は、一部の研究者ではかなりの高い数値が推定され、２,０００から５,０００の範囲で変動しています。

マヌー国立公園の大規模で優れた保全状態と組み合わせた生物多様性は、動物相も印象的で、オオカワウソ（Giant Otter）及び１３種の霊長類、ジャガー、ピューマ、神出鬼没で絶滅の危機にさらされているアンデスネコなどの８種のネコ科動物を含む哺乳類２００種以上、鳥類８００種、爬虫類６８種、世界で極めて少ない場所だけに生息する印象的な両生類と淡水魚の７７種など、１,０００種以上の脊椎動物種が生息しています。

他の分類群に、印象的な少なくとも数百の蝶や数千の節足動物など、１,３００種以上が記録され、数千種の高い植物種が多様な生態系、生息地の生態的地位に分散されています。

唯一の恒久的な住民である先住民族の一部は定住性で、現代世界と定期的に接触しますが、先住民族それぞれが自発的孤立、または、初期接触において、狩猟採集民としての半遊牧生活を維持しています。

インカとプレ・インカの遺跡や岩絵が示すように、先住民族定住の歴史は長く、パイチチの地元伝説によりマヌー国立公園の範囲内に位置する「インカの失われた都市」が研究者と冒険者を魅了しています。