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チリの世界遺産ツアーには、モアイ像が点在する亜熱帯の島、スペイン統治時代の宗教建造物が残る町並み、インカ帝国が築き上げた道路網、風光明媚なアンデス高地草原・森林の自然を巡る世界遺産ツアーがあります。
南米3ヶ国と国境を接し、国土が南北に細長く太平洋に面した南米最南端のチリ共和国の世界遺産ツアーには、パナマ運河開業まで南米太平洋沿岸の商業港「バルパライソの海港都市の歴史的街並み」、地球上で最も乾燥した砂漠の一つ、パンパ砂漠で硝酸ナトリウム肥料を製造し、特有のパンピノス(pampinos)文化を形成した「ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群」など、南米太平洋岸最大の貿易港だった歴史的街並み、アンデス山岳地帯に残る鉱山都市の文化遺産、山岳地帯に広がる湖、森林、渓谷、砂漠地帯の風光明媚な自然を巡る世界遺産ツアーがあります。

チリの世界遺産:バルパライソの海港都市の歴史的街並み / ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群

バルパライソの海港都市の歴史的街並み

バルパライソの海港都市は、首都サンティアゴ・デ・チレ(Santiago de Chile)の北東約100km圏内、チリ中央部、バルパライソ州(Region de Valparaiso)の太平洋沿岸に位置、19世紀後半から20世紀初頭にかけて国際海上貿易に関連したバルパライソの海港都市は、南米のマゼラン海峡(エストレーチョ・デ・マガリャネス)を経由し、大西洋と太平洋を結ぶ沿岸航路上の最初の重要な貿易港として、1880年代から1914年のパナマ運河開通まで、その地域に大きな商業的影響をもたらした登録面積23.2ha、緩衝地帯44.5haを占有する産業遺産の特別な例を象徴。

ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群

登録面積573.48ha、約1km離れた2つの主要な場所を含む緩衝地帯120.55km² を占有するハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群は、首都サンティアゴ・デ・チレの北約1,480km圏内、タラパカ州イキケ県に位置、地球上で最も乾燥した砂漠のひとつ、遠隔のパンパ砂漠で世界最大の硝石鉱床を処理するため、19世紀前半から数千人の人々が住んで働き、ヨーロッパとチリに大きな富を生んだ米州とヨーロッパ農業を支える硝酸ナトリウム肥料を生産。

チリの世界遺産(文化遺産):バルパライソの海港都市の歴史的街並み
(Historic Quarter of the Seaport City of Valparaiso)

位置案内:バルパライソの海港都市の歴史的街並み

バルパライソの海港都市は、パナマ運河の開通以降、発展が緩慢になり、港湾の特徴的な都市構造は、グローバリゼーションの初期段階として残存。

最初に開発された海岸平野の丘の途上に位置するバルパライソ歴史地区は、近隣5つを織り交ぜて構成され、丘陵地帯と平地の間にマトリス教会(Iglesia de la Matriz)、サントドミンゴ広場()など、19世紀後半の港湾建築と典型的な教会の建築物が残存、エコーリン広場(Echaurren Square)とセラーノ通り(Serrano Street)は、主に商業的な港湾市場の性格が色濃く存在、地域の主要交差点が含まれた最も大きな公共スペース、プラットピア(Prat Pier)、ソトマヨール(Sotomayor)、ジャスティス広場(Justicia square)は、商業施設および活発な通商通りを形成。

ふもと周辺のプラット通り(Prat Street)、トゥッリ広場(Turri Square)地域は、数々の記念建造物を特徴とし、アレグレの丘(Cerro Alegre)とコンセプシオンの丘(Cerro Concepcion)の2つの丘は、ドイツ人と英国人の移民によって、広場、展望台、遊歩場、路地、階段、バルパライソ独特なケーブル式エレベーターの頂上停車場が広範囲に計画され、開発されたひとつの地区となっています。

英語表記:Historic Quarter of the Seaport City of Valparaiso

所在地:バルパライソ州 S33 2 26.3 W71 37 40.8(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (iii) 2003年登録

チリの世界遺産(文化遺産):ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群
(Humberstone and Santa Laura Saltpeter Works)

位置案内:ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群

ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群

工業化の礎石であった技術進歩と世界的交流の証言を構成するハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群は、特別に建設された近代鉄道システムによって相互接続され、嘗ては200以上稼動した硝石工場の最も保存の良い代表的な例とされています。

この地域にチリ、ペルー、ボリビアから引き寄せられた労働者が、この過酷な自然環境の鉱山町で豊かな独自言語、創造性、連帯性をもったコミュニティ特有のパンピノス(pampinos)文化を創り出し、とりわけ、労働者の権利を守る先駆的な闘争運動において、社会史に大きな影響を与えています。

英語表記:Humberstone and Santa Laura Saltpeter Works

所在地:タラパカ州イキケ S20 12 20.952 W69 47 38.616(緯度 経度:度分秒)

登録基準 (ii)(iii)(iv) 2005年登録、危機遺産、マイナー修正2011年

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