グリメトン・ラジオ無線局は、スウェーデン南部、首都ストックホルムの南西約415km圏内、ハッランド県(Hallands län)ヴァールベリ(Varberg)に位置、登録面積109.09ha、緩衝地帯38.54km²を占有する第一次世界大戦後における大西洋の東西をつないだ通信技術の発展過程をを代表する優れた建造物。
シュトルーヴェの測地弧は、ノルウェーのハンメルフェスト(Hammerfest)からスウェーデン、ベラルーシ、エストニア、フィンランド、ラトビア、リトアニア、モルドバ共和国、ロシア連邦、ウクライナのスタラ・ネクラシウカ(Stara Nekrasivka)まで、 10ヶ国を通過、2820km以上にまたがる子午線測量のために設置された三角点群。
ヴァールベリ市は、希少な緑地が丘陵地帯と平地にある主に岩と砂地の都市、海洋性気候のなか、夏季には特徴的な丘陵、湖、森林の自然環境に惹かれる海浜リゾート地として人気のエリアで、内陸都市部から多くの人々が訪れています。
そのヴァールベリ市の東約10km圏内のグリメトン(Grimeton)に、スウェーデン系米国人の電気工学者アーンスト・フレデリック・ワーナー・アレキサンダーソン(Ernst Frederick Werner Alexanderson、1878年~1975年5)が開発した20世紀初期の技術成果を代表する超長波送信局が位置。
大西洋を横断し、米国とスウェーデンを繋いだアナログ通信初期の建造物、世界で唯一稼動可能な高周波発電機及び当時スウェーデンで最も高い127mの鉄塔などが現存しています。
英語表記:Grimeton Radio Station, Varberg
所在地:ハッランド県 N57 6 0 E12 22 60(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iv) 2004年登録
地球の大きさや形状は、紀元前4世紀頃から自然科学の最重要課題の1つとされていましたが、16世紀に進展した「三角測量」と呼ばれる測量システムは、地球の大きさと形状を決定する能力を向上させています。
ドイツ系ロシア人天文学者フリードリヒ・ゲオルク・ウィルヘルム・シュトルーヴェ(Friedrich Georg Wilhelm Struve、1793年~1864年)の指揮のもと、数人の学者(測量士)により1816年から1855年に実施され、長距離にわたる調査で、測地学において子午線を初めて正確に測量。
英語表記:Struve Geodetic Arc
所在地:スウェーデン・ベラルーシ・エストニア・フィンランド・ラトビア・リトアニア・ノルウェー・モルドバ共和国・ロシア連邦・ウクライナ
N59 3 28 E26 20 16(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii)(vi) 2005年登録