スオメンリンナの要塞群は、スウェーデンのアウグスティン・エーレンスヴァルド(Augustin Eherensvärd、1710年~1772年)提督が、当時のヘルシンキ港沖合いの島々にヴォーバンの理論(Vauban’s theories)を地域の特別な地形に適用させ、1748年以降、徐々に構築した登録面積210ha、緩衝地帯26.41km²を占有する海の要塞跡。
フィンランドで数少ない中世の町ラウマは、サタクンタ県(Satakunta)ボツニア湾に位置、15世紀中頃、聖十字架教会とフランシスコ会修道院周辺に建設された木造建築が北欧の印象的な旧市街を提供、17世紀後半、火災で消失したが、中世土木建築の建造物は保存されています。
スウェーデン王国がヘルシンキ港沖合いの島々に18世紀後半構築したスオメンリンナの要塞群は、当時のヨーロッパ軍事建築を例示、要塞の景観と建築がスウェーデン王国、ロシア帝国、近年ではフィンランド共和国の3つの異なる主権国家を長年にわたって防衛するいくつかの歴史的なイベントによって形成されています。
要塞は、6つの島に跨る200の建築物及び6kmの防御壁から構成、初期の要塞は多様な地形上に地域の石で強化された要塞システム構築、要塞の使用目的は、当時のロシア帝国に対してスウェーデン王国の防衛拠点として、ドライドック(dry dock)を完備する軍事要塞基地として機能することでした。
英語表記:Fortress of Suomenlinna
所在地:ウーシマー県ヘルシンキ港 N60 8 49.992 E24 59 13.992(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (iv) 1991年登録
当初、海岸に位置したラウマは、土地隆起により海岸線から内陸へ約1.5km地点にあり、旧市街の中核となる個人所有約600棟の木造建築で構成、商業と住宅地を含む登録面積29ha、緩衝地帯142haの領域をカバーします。
ラウマの町計画は、中世より不規則な道路網に街区、住宅は通り沿いに配置され、土地に中庭を含む構想を維持、18世紀、19世紀間に建てられた建物の大部分は1階建ての高さで、一部は地下室が以前のまま残存、旧畜舎や穀倉などの付属建築物は狭い中庭のまわりに建てられています。
英語表記:Old Rauma
所在地:サタクンタ県 N61 7 41.016 E21 30 42.012(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (iv)(v) 1991年登録、2009年マイナ-修正
外務省公表の「危険情報」は、渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報。