冬には、凍結する北極圏のグリーンランド西海岸、ディスコ・バグト湾(Disko Bugt)に位置するイルリサット・アイスフィヨルドは、浮遊するもろくて大規模な氷に覆われた干満のあるフィヨルドで、登録面積4,024km² を占有、北半球における第四紀氷河期からの大陸氷床唯一の残存物セルメック・クジャレック(Sermeq Kujalleq)氷河が海に注ぐ。
氷山に覆われたフィヨルドの巨大な氷床と最速に移動する氷河の組み合わせは、グリーンランドと南極でしか見られない現象と称されています。
デンマーク、ドイツ、オランダ、3ヶ国に跨り、11434.03km² を占有するワッデン海は、ほとんどの地域で手付かずの自然が維持されている世界の潮間帯で大規模な干潟。
ワッデン海は、陸地、海域、淡水環境の間に多数の遷移地帯があり、厳しい環境条件に適応した種が豊富、渡り鳥にとり最も重要な地域の1つと考えられ、渡り鳥が訪れる世界の他の重要な地域と連結されています。
イルリサット・アイスフィヨルドは、グリーンランド氷冠から氷が海に入り込む数少ない場所で、セルメック・クジャレック(Sermeq Kujalleq)氷河は、1日40mも移動する世界で最も速い氷河と評され、南極大陸の他の氷河よりも多いグリーンランドすべての氷山の10%、年間46km³の氷山を分離、フィヨルド氷床を浸食する氷河の中で最も活発な氷河の1つとされています。
氷山でいっぱいのフィヨルドに舞い込む巨大な氷床とテンポの速い流路氷河の劇的なサウンドは、畏敬の念を抱かせる自然現象を引き起こしています。
英語表記:Ilulissat Icefjord
所在地:グリーンランド西海岸、イルリサット/ディスコ・バグト N69 7 60 W49 30 0(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (vii)(viii) 2004年登録
ワッデン海の重要性は、渡り鳥の東大西洋経路の環境だけでなく、アフリカ・ユーラシアの渡り鳥の保全においても重要な役割を果たしています。
ワデン海は、最大で610万羽の鳥が同時に存在する可能性があり、毎年平均で1,000万~1,200万羽が通過します。
英語表記:Wadden Sea
所在地:デンマーク、ドイツ、オランダ N53 31 43 E8 33 22(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (viii)(ix)(x) 2009年登録、2011年マイナー修正、2014年拡張