南アジアに位置するインドには、インドサイの絶好の生息地である「カジランガ国立公園」、ヒマラヤ山脈の麓トラを重点的に保護するタイガー・リザーブに指定された「マナス野生動物保護区」など、生物多様性に優れた自然保護地区が世界遺産(自然遺産)として引き継がれています。
インド北東部アッサム州に位置するカジランガ国立公園は、約4.5mまで成長するエレファントグラス(ススキ)の背の高い広大な草原に湿地帯、密生する熱帯湿潤の広葉樹林の森に、ブラマプトラ川を含む4つの主要な河川が交差、約500k㎡ に及ぶ範囲に独特な野生動物が生息。
生物多様性ホットスポットと呼ばれるカジランガ国立公園は、自然豊かな環境化で、大型ネコ科動物のトラ、ヒョウからインドサイ、野生水牛にインド象、霊長類などの哺乳類、重要野鳥生息地にも指定され、猛禽類から渡り鳥、水鳥、腐肉食のインドハゲワシなど、490種の鳥類が生息するインド亜大陸・最大規模の自然保護地域となっています。
マナス野生生物保護区はインド北東部アッサム州に位置、ヒマラヤ山脈の麓、ブータンの森林を北限として、マナス川(ブラマプトラ川の支流)を両側に跨り、沖積層で形成された生物多様性のホットスポット。
283,700ha の敷地範囲に沖積草原や熱帯常緑樹林を有するマナス野生生物保護区は、沖積草原や熱帯常緑樹林の静けさと相まって森林の丘を背景に、雨季には険しい山々の下に渦巻く激流の川など、独特な地形を有しています。
インド北東部の玄関口アッサム州に位置するカジランガ国立公園は、肥沃な沖積平野で形成された標高40m~80mの範囲内にあり、雨季(6月~10月頃)なると、ブラマプトラ川が氾濫して水没。
水没した草原は、乾季(11月~3月)になるとブラマプトラ川の氾濫が後退し、湿った草原に運ばれた砂礫などが堆積してできた特徴的な湖や小沼群の風景を提示、転げ回り水浴びを好むインドサイの絶好の生息地となっています。
乾期になるとカジランガ国立公園は観光客に解放され、公園内を体験するなら、ドゥンガに立ち、野生の光景を参照にすれば、アフリカや他のインド公園より多くの光景を観察することが可能とされています。
英語表記:Kaziranga National Park
所在地:アッサム州 N26 40 0 E93 25 0(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ix)(x) 1985年登録
マナス野生動物保護区は緩やかな丘陵地に、湿潤な草原と落葉樹林、広葉樹林、熱帯林が広がり、絶滅の危機に瀕している虎、インドサイ、インド象、コビトイノシシ等の絶滅危惧種を含む多種多様な野生生物が生息する野生動物保護区。
マナス川や他の河川は、豪雨の雨季には流域の急な勾配に起因した膨大な泥流(シルト)を麓から運び、肥沃な沖積段丘の形成につながっています。
マナス野生動物保護区は、森林に覆われた壮大な自然風景と希少な絶滅危惧種が生息し続けるインド亜大陸に残る重要な自然地域の一つ。
英語表記:Manas Wildlife Sanctuary
所在地:アッサム州 N26 43 30 E91 1 50(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (vii)(ix)(x) 1985年登録
登録年度順 | 登録名 |
1 | カジランガ国立公園 |
2 | マナス野生動物保護区 |
3 | ケオラデオ国立公園 |
4 | スンダルバンス国立公園 |
5 | ナンダ・デヴィ国立公園と花の谷国立公園 |
6 | 西ガーツ山脈 |
7 | 大ヒマラヤ国立公園 |
登録年度順 | 登録名 |
1 | カンチェンジュンガ国立公園 |