南アジアに位置するインドには、旧石器時代の天然顔料を使用した岩絵が残る「ビンベットカのロック・シェルター群」、イギリス統治時のムンバイに残る旧ヴィクトリア・ターミナス駅「チャトラパティ・シヴァジ・ターミナス駅」など、旧石器時代の遺跡、西洋列強統治時代の建造物が世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。
ビンベットカのロック・シェルター群は、インド中部マデイア・プラデーシュ州のデカン高原北部のナルマダ川北岸に沿って東西に走るビンディア山脈の丘陵地帯に位置。
この地域の5つの岩石から、嘗て、旧石器時代の人々が暮らしていた形跡が、約400か所の洞窟から発見されています。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧ヴィクトリア・ターミナス駅)は、インド最大の商業都市であるムンバイ(旧ボンベイ)にある鉄道駅。
イギリス統治時代に完成した駅で、ヴィクトリア朝ゴシックと伝統的なインド様式が取り入れられた建築物、1678年着工、1887年に完成、インド鉄道の第1号列車が初めて、この駅から出発したことでも有名です。
ムンバイはインドの主要な商業地区として発展し、ライオンとトラの彫像画、石のドームなどは、ムンバイ(旧ボンベイ)のシンボルとなっています。
洞窟から発掘された1万年以上前のロックアート(岩絵)は、天然顔料を使用した野牛やサイ等の動物、狩りなど、狩猟に関連付けられた様々な生活場面が描かれています。
ロックアート(岩絵)は、この遺跡周辺の伝統的な21ヵ所のインド村落と密接な経済的関係を持ち、地域の人びとによって保護・維持されています。
英語表記:Rock Shelters of Bhimbetka
所在地:マデイア・プラデーシュ州ビンベットカ N22 55 40 E77 34 60(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (iii)(v) 2003年登録
イギリスの建築家、イギリスのF.W.スティーヴンスによって考案され、2.85ヘクタールの面積を有するこの建物は、インド亜大陸の主要な商業都市としてのムンバイのシンボルとなっています。
19世紀末の完成したインドの伝統的な建築様式を融合した旧ビクトリア・ターミナスは、ヴィクトリア・ゴシック建築の傑作と評され、毎日300万以上の人が通勤に使用するインド亜大陸最初の末端駅です。
1996年まで使用されたヴィクトリア女王に因んだヴィクトリア・ターミナス駅名は、ヒンドゥー・ナショナリズムの高まりによる改称運動によって、チャトラパティ・シヴァジ・ターミナス駅に改名されました。
ムガル帝国・チャトラパティ・シヴァージーは、イギリスに対し勇敢に抵抗したインドの英雄、ヒンドゥー教徒のマラータ王の名にちなんで命名され、同様に植民地時代の遺物、ボンベイという都市名もムンバイに改名されています。
英語表記:Chhatrapati Shivaji Terminus (formerly Victoria Terminus)
所在地:マハラシュトラ州ムンバイ N18 56 24.44 E72 50 10.33(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iv) 2004年登録
登録年度順 | 登録名 |
1 | カジランガ国立公園 |
2 | マナス野生動物保護区 |
3 | ケオラデオ国立公園 |
4 | スンダルバンス国立公園 |
5 | ナンダ・デヴィ国立公園と花の谷国立公園 |
6 | 西ガーツ山脈 |
7 | 大ヒマラヤ国立公園 |
登録年度順 | 登録名 |
1 | カンチェンジュンガ国立公園 |