南アジアに位置するインドには、南インドで栄華を誇った最後のヒンドゥー教王国が建設した王宮や寺院遺跡「ハンピの建造物群」、ムガル帝国のアクバル帝が勝利の都として築いた「ファテープル・シークリー」などの史跡がが世界遺産(文化遺産)として引き継がれています。
ハンピの建造物群は、インド・ムンバイの南東カルナータカ州・ハンピに位置、14世紀~17世紀中旬、南インドで栄華を誇ったヴィジャヤナガル朝(1336年~1649年)が築城した王宮、ヒンドゥー教寺院の遺跡群。
ヴィジャヤナガル朝は、当時、広大な土地に数多くのヒンドゥー教寺院や宮殿を築きあげ、インド南部カルナータカ州で繁栄を謳歌したヴィジャヤナガル王国の宮殿跡、宗教建造物が遺跡となって現在に残存しています。
残された寺院には、ヴィジャヤナガル時代の最高傑作といわれるヴィッタラ寺院、今でも、巡礼者が訪れるヴィルパークシャ寺院などがあります。
ファテープル・シークリーは、インド北部ウッタル・プラデーシュ州アーグラの西約40kmに位置。
ムガル帝国(1526年~1858年)の第3代アクバル帝が、ジェラード地方を制圧した記念として、ファテープル(勝利の都)として16世紀後半に築いた都城とされています。
約5年の歳月をかけて築城されたファテープルは、水利の悪さから遷都からわずか14年間使用されたのみで放棄され、廃墟となった400年前の姿が、そのまま、現在に引き継がれています。
ハンピの建造物群は、広範囲な自然が残存する開けた平野のなか、岩だらけの険しい小山とトゥンガバドラー川(river Tungabhadra)を背景に発掘され、大部分が最後のヒンドゥー教王国、ヴィジャヤナガル朝(1336年~1649年)の王都から構成されています。
トゥンガバドラー川一帯は、経済的価値の高い豊かな土地の為、14世紀後半~15世紀にかけ、ヴィジャヤナガル朝とイスラーム王朝・バフマニー朝(1347年~1527年)が争った地域。
変化に富む特有の洗練された王室の宗教的な体系が明白なハンピの建造物群は、城砦を含む寺院、門、廟、集会場の支柱、寺院中庭、記念碑造営物、防御監視ポスト、厩舎、水利施設など、1600以上が現在に引き継がれています。
英語表記:Group of Monuments at Hampi
所在地:カルナータカ州ベラリー N15 18 51.984 E76 28 18.012(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(iii)(iv) 1986年登録、マジョリティー修正年2012年
アクバル皇帝は、自らの権力の安定と領土統治のために宗教融和政策を行い、その反映の証がファテープル・シークリーのイスラーム建築とインド古来の伝統技術を融合させた建築物です。
柱や屋根だけでできた5層からなるパンチ・マハルの宮殿、インド最大のジャーマ・マスジット・モスク(金曜礼拝のモスク)などが位置します。
英語表記:Fatehpur Sikri
所在地:ウッタル・プラデーシュ州アーグラ N27 5 39.984 E77 39 51.012(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iii)(iv) 1986年登録
登録年度順 | 登録名 |
1 | カジランガ国立公園 |
2 | マナス野生動物保護区 |
3 | ケオラデオ国立公園 |
4 | スンダルバンス国立公園 |
5 | ナンダ・デヴィ国立公園と花の谷国立公園 |
6 | 西ガーツ山脈 |
7 | 大ヒマラヤ国立公園 |
登録年度順 | 登録名 |
1 | カンチェンジュンガ国立公園 |