東アジアに位置する中国(中華人民共和国)には、「周口店の北京原人遺跡」、「承徳の避暑山荘と外八廟」など紀元前から19世紀まで隆盛を誇った中国王朝の史跡が点在する王宮跡、宗教建造物、独特な版築建造物が世界遺産(文化遺産)と自然景観の美しい九寨溝などの世界遺産(自然遺産)が引き継がれています。
周口店の北京原人遺跡は、北京から南西42km、華北平原と燕山山脈が接する位置、北京市房山区周口店で北京原人の骨や遺物が発見された場所。
発見されたのは竜骨山の洞窟で、約25万年前から40万年前の北京原人の頭骸骨、大腿骨、上腕骨などの骨、石器、石斧、火を使用した跡など、原人が直立歩行し、 採集や狩猟を主とした生活習慣が伺える科学的価値の高い遺跡と称されています。
承徳は、中国行政区、河北省承徳市を指します。
承徳の風向明媚な山間地に、清の第4代皇帝 康熙帝(こうきてい)(在位1661年~1722年)が、1703年に離宮を建設しはじめ、第6代皇帝 乾隆帝(けんりゅうてい)(1735年~1795年)時の1792年に完成しています。
人類の進化段階によって猿人、原人、旧人、新人に分けられ、発掘される化石から人類進化の過程と生存環境を知ることができます。
猿人:約400万年前~約150万年前に生息した最古の化石人類、直立二足歩行で骨盤・歯の形状は人類に近いが脳容積が現代人の3分の1ほどで、極めて粗末な石器を使用した。
原人:約150万年前~30万年に生息した人類進化の第二段階の化石人類、握り斧などの石器を用い、火を使用、(ジャワ原人、北京原人)など。
旧人:約30万年~3万5千年前に生息した人類進化の第三段階の化石人類、(ネアンデルタール人)など。
新人:約3万5千年前に出現、現代人に近く、石器が急速に発達、集団の指導者の確立、土器、農耕などを行う後期旧石器時代の文化を担う化石人類、旧人(ネアンデルタール人など)が種間競争に負け急速に姿を消す。
北京原人が発見された場所は、竜骨山の水の豊富な天然鍾乳洞の洞窟で、数百人の化石ともに火を使用した形跡が伺える灰の堆積物と焦げた骨、石器などが発掘されています。
英語表記:Peking Man Site at Zhoukoudian
所在地:北京市房山区 N39 43 60 E115 55 0(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi) 1987年登録
北京原人遺跡 観光地
周口店遺址博物館:所在地 北京市房山区 N39 41 24.3 E115 55 47.4 ※ ⇒ Google Map
総面積は約5.6k㎡という広大な敷地とそれを囲む城壁、城壁の外に点在する自然地形を生かして建てらた外八廟(そとはちびょう)など、中国風景の十大名勝地のひとつとされています。
外八廟は溥仁寺、溥善寺、普楽寺、安遠廟、普寧寺、須濔福寿之廟、普陀宗乗之廟、殊像寺の8つの寺廟群を指しています。
承徳にあることから承徳離宮ともいわれ、熱河行宮(ねっかあんぐう)とも呼ばれています。
(※熱河は承徳の旧名)
英語表記:Mountain Resort and its Outlying Temples, Chengde
所在地:河北省承徳市 N40 59 12.984 E117 56 17.988(緯度 経度:度分秒)
登録基準 (ii)(iv) 1994年登録
承徳の避暑山荘と外八廟 観光地
外八廟風景区:所在地 河北省承徳市双橋区 N41 00 32.4 E117 58 14.8 ※ ⇒ Google Map
避暑山荘東門:所在地 河北省承徳市双橋区 N40 59 46.1 E117 56 50.5 ※ ⇒ Google Map
承徳避暑山荘:所在地 河北省承徳市双橋区 N40 59 20.1 N E117 56 38.9 ※ ⇒ Google Map
登録年度順 | 登録名 | 登録区分 |
1 | 九寨溝渓谷景観と歴史地域 | 自然遺産 |
2 | 黄龍の自然景観と歴史地域 | 自然遺産 |
3 | 武陵源の自然景観と歴史地域 | 自然遺産 |
4 | 雲南の三江併流保護区 | 自然遺産 |
5 | 四川省のジャイアントパンダ保護区 | 自然遺産 |
6 | 中国南方カルスト | 自然遺産 |
7 | 三清山国立公園 | 自然遺産 |
8 | 中国丹霞 | 自然遺産 |
9 | 澄江の化石出土地域 | 自然遺産 |
10 | 新疆天山 | 自然遺産 |
1 | 泰山 | 複合遺産 |
2 | 黄山 | 複合遺産 |
3 | 峨眉山と楽山大仏 | 複合遺産 |
4 | 武夷山 | 複合遺産 |