世界遺産ツアーと世界遺産一覧：パナマの世界遺産

地域の生物多様性は、太古の地殻変動により地峡が形成され、孤立した南北陸地間の繋がりによるアメリカ大陸間交差、第一の接触及び交流の領域内に位置するダリエン国立公園にも反映されています。

ダリエン国立公園には、記録された１６９種の哺乳類のうち、印象的な絶滅寸前のブラウンクモザル（Brown headed Spider Monkey）、絶滅危惧種ベアードバク（Central American Tapir）、脆弱種オオアリクイ（Giant Anteater）、ジャガーのような準絶滅危惧種、世界最大の齧歯類カピバラ、ヤブイヌ（Bush Dog）及びクチジロペッカリー（White lipped Peccary）などが生息、鳥類は５３０種以上が記録され、ムナフチュウハシ（Collared Aracari）、絶滅危惧種ヒワコンゴウインコ（Great Green Macaw）、脆弱種オオホウカンチョウ（Great Curassow）、準絶滅危惧種のオウギワシ（Harpy Eagle、パナマの国鳥）の主要な集団が含まれ、メガネカイマン、グリーンイグアナを含む爬虫類、両生類は９９種と７８種、おそらく不完全な記録とされる淡水魚５０種、固有種は植物と動物の分類群全体でかなり数に上ります。

何百種の脊椎動物及び何千種の無脊椎動物が記録されたダリエン国立公園は、標高の高いあまり知られていない孤立した雲霧林の更なる研究で新種の発見につながる可能性が高いとされています。

大規模な国立公園の特徴ある多様性に、大部分が息をのむような手つかずの自然風景が存在、ダリエン国立公園の太平洋沿岸から最高峰までの驚異的な自然景観は、中央アメリカの中で最も多様性ある一つの地域となっています。

 パナマ（Panamá）　主な観光地

パナマ（Panamá）　観光地

パナマ歴史地区　観光地

中米地峡のタラマンカ地方は、南北アメリカをつなぐ比較的狭く細長い土地が太平洋と大西洋に分断した最近の地質学歴史の非常に特有な実例で、現在、地質学的な若い陸橋の大部分が手付かずな一部として、北米、南米から来ている植物相と動物相の退避場所となっています。

以前は分断された亜大陸を生息範囲した最初の種の多くが、タラマンカ山脈を分布境界線として到達、その生態系と生息地の複雑なモザイクがもたらす高度分布に広がる大きな多様性は、世界的重要な気候変動と他の多くの環境状況と一体化した保全と生物地理学のための自然保護の救済をもたらしています。

植生がオークの森、熱帯雨林、雲霧林や地峡パラモと呼ばれる非常に豊富な珍しい高地湿原と草原の異なるタイプが存在、多くの分類群で固有種の形成を驚異的なレベルで誘発した進化のプロセスも、固有種の多くを山脈一つの峰に限定しています。

ラ・アミスター保護区群／ラ・アミスター国立公園に残存する考古学的なプレ・セラミック遺跡は、タラマンカ山脈で数千年間の人間活動の歴史を示し、別々の先住民族がの国境両側の保護区内近くに居住、驚異的な生物多様性の領域が、生態系の広い範囲で種の型破りな豊かさと固有種の並み外れた存在を示しています。

保護区では大型哺乳類の多くが重要な個体群を持ち、広い範囲に効果的な吠え声でコミュニケーションをとるホエザル、特有なシッポを使って森を移動するクモザル、中央アメリカだけの固有種ノドジロオマキザル、絶滅危惧種のジェフロイクロザルの亜種（Ornate Spider Monkey）の霊長類、その他、有袋類のウーリーオッポッサム、中央アメリカに１５％の種が生息するコウモリの内、長い指と鋭く曲がった鈎爪で魚を捕食するウオクイコウモリ、カエルを捕食するコウモリ、花の蜜を食料とするパラスシタナガコウモリ及びアジアを起源としたジャガー、ピューマなど中米全てのネコ科動物からベアードバク（Central American Tapir）、セアカリスザル（Central American squirrel monkey）などの希少な脆弱種、絶滅危惧種含む２１５種の哺乳類が生息。

鳥類は中央アメリカだけに生息する、色鮮やかな羽で世界で最も美しいと呼ばれる鳥ケツァール（Quetzal）、美しい色と独創的なダンスでメスを誘うキモモマイコドリ、翼を素早く打ち合わせた音でメスにメッセ－ジを送るムナジロマイコドリやオレンジマイコドリ、空中でホバリングしながら花の蜜を吸い角度により色が分かれるハチドリ、色鮮やかな口バシが特徴のアカハシムナフチュウハシなど、数種類の珍しい猛禽類を含む約６００種、両生類６種が山系に制限され、絶滅寸前のヤドクガエル（Splendid Poison Frog）含む爬虫類、両生類の約２５０種、淡水魚１１５種、約１０,０００の顕花植物及び４,０００種以上の非維管束植物が記録され、ほとんどが固有性の高い分類学的集団の地位を保持しています。

保護区は、タラマンカ山脈の地域特有の美しい風景の大部分から構成され、規模と比較して無傷な生態系や生息地およびそれらに関連する生物多様性を形作ったプロセスの長期継続を可能にしています。